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(加筆)【万年筆】 パイロット蒔絵シリーズ 80周年記念万年筆「雅:草紙絵(そうしえ)」ございます。

2008.12.06

蒔絵集団 「国光会(こっこうかい)」

Namiki蒔絵万年筆の製作は、パイロットコーポレーションの蒔絵工芸作家集団・国光会のメンバーが行います。
人間国宝であり、蒔絵の最高権威であった故 松田権六氏が並木製作所(現・パイロットコーポレーション)に招聘されたのは1926年(大正15年)11月。入社後まもなく松田権六氏は社の内外の作家70名を招き蒔絵グループを組織しました。これが国光会のはじまりです。蒔絵技術の進歩に大いに貢献し、蒔絵万年筆が世界に注目される原動力となりました。
現在もパイロットでは、松田権六氏の技術を引き継いだ優秀な蒔絵技能者たちが活躍しており、その作品には「国光会」の銘が輝いています。

蒔絵の技法 = http://www.pilot.co.jp/namiki/s_win/technique/index.html

創立80周年(平成10年10月1日)記念万年筆

80周年記念万年筆が発売されました当時(平成10年10月)のままの文面(株式会社パイロット取締役社長 故・恒遠 顥の文)を以下に掲載したします。
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平成10年10月1日、当社は創立80周年を迎えます。これも、ひとえに皆さま方のご愛顧の賜物と、心からお礼申し上げます。さて、今を去る80年前(1918年・大正7)、並木製作所(当社の前身)は我が国で初めて、万年筆のペン先に付ける特殊合金イリドスミンの製球・溶接に成功しました。これにより、純国産の14金ペン製造への道が拓かれました。以来今日に至るまで、我が国における万年筆の歴史は、そのまま当社の歴史であると言っても過言ではありません。
当時、万年筆の軸材に使われていたエボナイトは、長時間日光にさらすと黄褐色に変色するという欠点がありました。当社はこの欠点を克服するため研究を重ね、ついに少量のカーボンプラスティックを練りこんで、その軸表面に漆を塗るという新技術を開発しました。これが、日本及び欧米の特許を取得したパイロットの「ラッカナイト」です。「ラッカナイト」の技術は、単にエボナイトの変色を防止するにとどまらず、軸上に日本古来の工芸技術である蒔絵を施し、世界に誇る日本独特の万年筆の製造を可能にしました。これにより、当社の製品は高級筆記具として世界各国に輸出され、なかでも英国ダンヒル社と提携したDUNHILL NAMIKIブランドの万年筆は、日本の技術力を世界に広く知らしめた銘品として、今なお語り継がれています。
このたび、創立80周年を迎えるにあたり、万年筆づくりに賭けた創業者をはじめ先人の情熱を顧みると同時に、新たな世紀へかけがえのない技術を伝えるべく、記念万年筆を企画いたしました。創業当時より連綿と受け継がれてきた漆と蒔絵の技術を駆使した「四神」と「雅」の両シリーズを、自信をもってお届けいたします。おてもとにおき、末永くご愛用賜りますれば、これに優る喜びはありません。
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限定30本のうち、シリアルナンバー「01番」ございます

パイロット創立80周年記念万年筆(限定30本×3種「草紙絵」「貝合せ」「舞楽」)のうちのシリアルナンバー「1番」の「草紙絵」あります。
上記写真は出荷された製品外箱(ダンボール)へのラベルです。「NO.01」をご確認頂けますでしょうか。(製品本体を梱包している装飾箱にも同様のラベルが貼付されております。 当トピックス末尾の★印のコメントもお読み下さい。)
 
【パイロット創立80周年記念万年筆「雅・みやび」】
 
■草紙絵(そうしえ)
平安時代、貴族の女性たちのために、物語・日記・歌書などを題材にして「絵」と仮名書きの文を配した草紙(冊子ともいう)が作られ、愛読されていました。万年筆「草紙絵」では、ふたつの画題が描かれています。
・鞘 : 紫式部「源氏物語」第五十帖「東屋」より。
・軸 : 清少納言「枕草子」第二九九段「香炉峰の雪」より。
 
● 作 : 林 勝
国光会会員。昭和35年、石川県生まれ。石川県立加賀高校卒。在学中に一水会・長谷川清よりデザインを学ぶ。卒業後は、伝統工芸家・故池田喜一氏に師事し、加賀蒔絵を学ぶ。山中に自身の工房を持つ。日本伝統工芸会員。
● 蒔絵 : 研出高蒔絵(とぎだしたかまきえ)<金地、螺鈿>
漆や炭粉などで絵柄を盛り上げ、その上に漆で絵柄をつけ、金粉を蒔きます。これを漆で塗りつぶしたのち、木炭で絵柄を研ぎ出します。「研出高蒔絵」はこのような複雑な工程を何度となく繰り返し、立体感をもたせ重厚に仕上げる最高級蒔絵です。
● ペン : 18K大型 M(中字)
● 軸材 : エボナイト
● 型番 : FFV-80MR-SEM
● 発売当時金額 : ¥800,000(税抜)
 
★創立80周年記念万年筆は3種「草紙絵」「貝合せ」「舞楽」それぞれ30本限定発売でした。 当時のパンフレットには---「軸底部に限定製作番号(01/30~30/30)が、軸部には国光会及び作者名が漆金粉文字で記されています。」---と記述されておりますが、実際、そっと確認してみると、ななななんと、限定製作番号の分子は「01」で間違いなく1番なのですが、驚くことに分母はというと・・・・「30」ではなかったのです。 
 
【以下加筆部】
購入のご希望者様を選別することなど到底出来なかったというのが話の顛末です。結果的に「草紙絵」=65本、「貝合せ」=55本、「舞楽」=70本で合計190本を生産・作成することとなりました。 ご購入時にこのことをお客様にご了解頂いた上で、再度ご発注のご判断を承りました。(以下のPDFファイルご参照)
※ つまり弊社で保有しております「雅:草紙絵」の軸底部に記されている限定製作番号は01/65です。

お客様各位(当時のご案内文)

【お問合せ】  http://www.ok-bungu.co.jp/contact/
 <店舗部> TEL 03-3831-1469 FAX 03-3836-9164
 <営業部> TEL 03-3832-2386 FAX 03-3832-2389

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